発病前の頃2
中学二年生になった。
部活では初めて大会で三回戦まで進むことができた。上手な友
達と一緒に練習して自分も上達できた。友達と過ごす部活の時
間楽しくて仕方がなかった。しかし、「疲れ」は私をずっと覆って
いた。塾と部活の日々。教室では休み時間を寝潰すのが常と
なっていた。教室では休み時間に友達と話したりすることはな
かった。友達との関わりが面倒に思われて仕方がなかった。
だから教室では「真面目」で勉強一途なのだと思われていた
ことだろう。部活では友達との関わりが楽しく思えた。私の
生きている場所は部活だった。
秋。高校受験を考え始める頃。三者面談が行われた。私は
成績が良かったために、私立の特待生を狙ってみてはどうか
と言われた。そして、「お前ならもっとやれる」とも言われた。
成績が良いから、期待されていたのだろう。次の期末テストで
●点取れ、と言われ、私は馬鹿正直に受け止め、勉強に励ん
だ。そしてテストでは、先生に言われた点数を越えることがで
きた。200人くらいの中で5位だった。1位ではなかったけれど
嬉しかった。しかしそれと同時に、ぽっかり穴の開いたような
気持ちになった。面談では「何の為に勉強してるの?」と聞か
れ、私は答えることができなかった。職場体験で薬局に行っ
たことを、先生は薬剤師になりたいものだと思ったらしい。
その質問は、私を困惑させた。「私は何のために勉強してい
るんだろう。」思い返すと、中学校へ入るときに友達と別れた
寂しさを紛らわすために勉強していたのだろう。それに気が
つくのはもっと後になってからだった。先生の何気ない質問
に、私は放心状態に近くなってしまったのだ。面談の後しば
らくは、心が空虚になってしまったような感じだった。
目標達成のテスト後、私は脱力感でいっぱいだった。●点
取る、という目標を死ぬか生きるかのように捉えて勉強して
いた。だから、余計に「もう終わったんだ」という気持ちでい
っぱいだった。この頃からだ。遊んでも「楽しくない」という
感覚になっていった。小学校の頃の友達と遊んでも「楽しく
ない」のだ。友達と買い物に行くことはすごく楽しかったはず
なのに、私は楽しくなかった。
そして私にとって心の衝撃が起こる。
ずっと友達として手紙をやりとりしていた人から告白されたの
だ。それは私にとって大きな衝撃だった。嬉しいという感情で
はなかった。ショックだったのだ。何故だかはわからない。
普通ならば嬉しいという感情を抱くのかもしれないが、私は
ショックだった。しばらく呆然としてしまった。何が起こったの
かがわからないくらいだった。ずっと私の心を支えてくれて
いた人が私を好きになった。普通に考えれば、喜びの感情
が起こるのに、何故だか私はショックでいっぱいだった。
勉強も手につかなくなるくらいだった。その頃から同時に
症状が出始めたのだ。気持ちが妙に不安定で、いつもなら
自分でコントロールできるはずの感情が、コントロールでき
ない。気分がすごく沈む。何故だかわからない。空虚でむな
しい感じが私を襲った。どうしようもなかった。三年生の修学
旅行の計画なんかを立て始める時期でもあったが、私は
期待が持てなかった。何故か、悲しくて不安だった。
勉強も、どうでもよくなっていた。
中学二年生の冬だった。
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コメント
はじめまして、こんにちは。
私もてるてるさんと同じく統合失調症になり10年がたつものです。
長い間病院にいかずに苦しんでおられたんですね。
私も発症したのは学生時代だったのでとても共感しながら読んでしまいました。
私は幻聴と思考伝播がひどかったのですが、現在は服薬のおかげか、症状はなくなったんですが、陰性症状のためほとんど家から出られなくなりました。
てるてるさんの日記興味深く見させていただきます。
島クマもココログで書評ブログをしています。
島クマのブログもよろしくおねがいします。
投稿: 島クマ | 2006年12月18日 (月) 11時12分
島クマさんはじめまして。
共感して頂き、嬉しく思います。
今の薬はとても効果がありますよね。
陽性症状が治まることはすごく楽になります。
島クマさんは陰性症状がお有りなんですね。
私も同年代の人に比べたら、外に出ていない
方だと思います。
こちらこそ、よろしくお願いします。
投稿: てるてる | 2006年12月18日 (月) 21時23分